観客席散歩の倉庫

 

l        二〇〇一年六月の芝居の倉庫

 

 うるとら2BCOPY於大塚/萬スタジオ 2001/06/29  2001/06/30

午前中に購入したスキャナーの欠損部品を夕方池袋で受け取り、そのまま自転車で大塚まで疾走(!?)したつもりが、道を一本間違えて巣鴨の方に出てしまって大慌てで軌道修正、どうにか開演の十分前には到着できました。

開演までの時間をいつものユーモア溢れる公演パンフを読んで過ごそうと思ったのですが、赤地に小さな黒い文字で書かれた学術用語は、すでに老いがきている僕の目では薄暗い客電の中では読み取ることは不可能でした。

最近デザイン優先のこういうパンフに出会うことが時々あり、その度に若い人と同列にはなれない自分を実感させられてしまいます。(T_T)

さて芝居のほうですが、僕が観たのは三日目、まだ中日も終わっていない公演中なので、種明かしになってしまう部分に触れることができませんので非常に書きにくいのですが、書かないわけにもいきませんので・・・暴走してしまったら劇団の方ゴメンナサイ !

2B団の芝居はまだ二回しか観ていないのですが、印象としては頭のいいかたが揃っていて、決して感性に頼る芝居をしない、という感じですね。

もしかすると今回はそれが設定にピタリとはまり、演出の思惑どうりだったのかもしれませんが、それが僕には物足りなかったですね。なんだか舞台の上だけでことが運んでしまって、それが客席にまで降りてこないもどかしさというか、観てるというより観せられているという感じとでも言えばいいのか・・・観客を巻き込むような不安感とか危機感とかがあればその後がもっと生きてくるのに、と欲張っちゃうんですよね、話が面白いだけに・・・

なんだかヘソが無いって感じですかねぇ、でもそれこそが演出のネライだったりして・・・だとするとウマクのせられてたってことなのかなァ、ま、ひとつ皆様もご自分の目でお確かめになってください、チャンスはまだ6ステージもありますので !

アンケートも書いたし、出演者の方にも告げてまいりましたので・・・

 

 

l        二〇〇一年五月の芝居の倉庫

 

 むげん堂「瞬きの都」於新宿/タイニイ・アリス 2001/05/23  2001/05/23

小雨のパラつく平日の昼下がり、案の定少ない観客を前に芝居が始まりました。

こんな時こそ、観客に持ち上げられてもらえない分、役者の本来の力量が判るというもんです。

そして冒頭の一人芝居、まだ自分で作っちゃってる部分がチラホラあって、そのたびに観客の気が殺がれてしまうのは残念!

一人であれだけの時間任されるなんて滅多に無い(僕なんか未だに無いッ!)ことなのに・・・(^^

で、登場人物が一人増え、二人増え、さすがに一人の時ほどの不自然さや違和感は少ないものの、三人ともちょっとした瞬間にヒョッと素の自分が垣間見えることがあり、[惜しいッ!]っと思うこともチラっと !

でも頑張ったね、いまごろ千穐楽の舞台を踏んでると思うけど、力一杯自分達のやってきたこを踏みしめるといい。

確かに荒削りだし、伝えたいことの何分の一かしか伝わらなくて、お客さんの中にはガッカリした人も居るかもしれないけど、それはこれからのあなた達次第。

初舞台ですからとか、旗揚げですからとか、新人だからとか、そんなことは観にきたお客さんにとっては何の関係も無い、ましてや初日だって楽だって、お客さんは同じようにいい芝居を求めて観に来てくださる。

よくいろんな劇団で初日の後に面会の人に「初日だからね」なんて弁解してる役者さんいるよね、もしそんな言葉が他のお客さんに知れ渡ったら、誰も初日なんか観に行かなくなるし、本当にそう思ってるんだったら「初日を一日遅らせてでも稽古しろよ ! 」って言いたくなっちゃうよね。

まあ、そういう人達は稽古場で100%の力を出さずに稽古してるんだと思うんだけどね、だからどんなに稽古したってやっぱり初日にはそう言うんだろうな。()

もちろんあなた達はそうじゃないと思っているよ、技術なんかより大事なもの、それがあなた達に判りかけていることは、舞台の上にいるあなた達の瞳に表れていたから。

役者にとって一番大切なもの、それは初めて舞台を踏む人であっても、何十年芝居をやっている人でも、僕は同じだと思っています。

そしてそれが同じだからこそ、皆が対等に舞台に立てるのだと思います。

でなければ若い人達が年寄りを追い越すのは不可能ってことになっちゃうもんね。

確かに技術は必要です、でも技術だけに頼ることは不要だし危険です。

特に子供達に観せる芝居をしてるとそう感じます、ですがどんな芝居でも基本は同じだと思います。

今日で取り敢えずあなた達の創ってきた芝居は幕を閉じます、でもこれが終わりではないのです、役者としてのあなた達はこれからが本当のスタートだと思ってください。

まだなにも終わってないのですし、まだなにも始まっていないのですから・・・

 

グーフィー&メリーゴーランドCOOL FISH於新宿/パンプルムス  2001/05/20 昼  2001/05/23

行って来ました、観てきました。

UPが遅くなったのは昨日まで仙台の小学校での公演のため、東京を離れていたからでーす。

で、お芝居のほうですが、チラシによると[ほろ苦くも心温まるヒューマンコメディ。乞う御期待]となっています。

そしてお手紙には[劇団名からすると児童劇団かミュージカル劇団のようですが、ストレートプレイのコメディを目指しています]とありました。

確かにそのとおりのストレートプレイでした、ストレート過ぎるくらいの・・・

話の先が読めてしまい、しかもそのとおりに淡々と展開する、それでいてちゃんと笑いがくるんですからタイミングが良いのでしょうか。

よく見受けられる身内のお客さんが多いという笑いではなかったと思います。

ただちょっと気になったのがいわゆる説明台詞と言われるような台詞が本当に説明するだけの台詞になっていたことですね。

テンポ良く芝居が動き始めた頃にそんな台詞が入って、喋っている役の方が説明だからという感じだけでその台詞を言われてしまうと、途端に観客の心はその芝居から離れていってしまうんですよね。

そうなった観客の心を再び芝居に解けこませるためにどれだけの労力を必要とするか、舞台にたつ人間であればきっとお判りいただけると思うのですが・・・

もちろん説明台詞なんて要らないと言ってる訳ではありません、作家はそれが必要で書いている訳でして、その芝居に必要だと思ったから演出家もカットをしなかったのでしょうから。

だとしたらあとは役者と演出家の問題ですよね、観客としてはそんな台詞でもちゃんと聞いています、それは説明を聞きたいからではなく、その台詞を言うに至ったその役の心の動きを知りたいからだと思うのですが、違いますかね。

その辺、ちょっと役者も演出家も見落としがあったのかなァ、と・・・僕は[芝居は台詞のキャッチボール](よくこういう言い方をする演出家がいらっしゃいますが・・・)なんかではないと思っています、もしキャッチボールをするなら役の心と心の動きをキャッチボールしていただきたいのです。

台詞はその心の動きを伝えるための道具の一つではないかと思うのです。

どんなに台詞をうまくやりとりしても、それによって相手の役や自分の役の心が動かなければ、そしてそれが観客にまで伝わらなければ、その芝居を通して表現したいこと、観客に伝えたいことも伝わらないのではないかと思うのですが、皆さんはどうお思いですか ?

 

『グーフィー&・・・』さんのお芝居は何回か観せていただいたのですが、まだ、「グーフィー&・・・さんならこの作品だよね」と言う作品には出逢えません。

いつも同じ印象だからでしょうか、べつに毒でも薬でもいいんですけどね。

観客の心を何らかの形で揺り動かしてさえくだされば !!

いつかはそんな芝居を観せてくれるだけの実力はお持ちの劇団だと信じつつ、毎回楽しみにしてはいるのですが・・・

 

○○○○○○○○○○○○○○「×××××××××××」於スペース△△△  2001/05/16夜  2001/05/18

いや、悩みました、考えました、滅入りました。

雨上がりの新宿西口でaaFryujiさんと待ち合わせて観に行ったんですけど、彼、帰りにこう言いました。

「どうする、これ? 観てきたって書けないでしょ!

十数年前に当時最大手を目指しているネットの演劇フォーラムで、観た芝居の正直な感想を掲示板にUPしたところ、他の会員から同じ掲示板上で『あれは誹謗中傷にあたる』とか『個人攻撃だ!』とか『人間性を疑う!!(いま考えるとこのほうがよっぽど誹謗中傷のような気もするが(^^ゞ・・・)などと非難され、思ったことを思ったとおりに本音で言えないんじゃしょうがない! やっていても意味が無い! と、パソ通をやめてしまった経緯を知っていたからでしょうね。

でも知り合い同士だけでメールで言いたいこと言いあってるだけっての、なんか陰で悪口言ってるのと同じような気がしません?

僕は悪口言うときは必ず本人にも言うようにしてます。でなきゃ、卑怯でしょ ! (^^)v

だからアンケートにもしっかり書いてきました。 でも、アンケート書く時間って絶対短いですよね、そう思いません?

最後まで客席で書いてると、だんだん係りの人の顔付きが変わってきたりして・・・それでも「オイオイ、書いてくれって言ったのはあんた達だろォー」って思いながら最後まで書きますけどね。()

だって観客にできる意思表示って、拍手とアンケートと途中退席だけじゃないですか。 最近はメールで感想を送ってくれるありがたいお客様も増えましたけどね。

でも、その場ではそれだけ、で、途中退席は他のお客様にも演ってる人達に対しても失礼だから、絶対にやりません。

だって最後まで観てみなきゃ判んないじゃないですか、その後でなにかいいとこだってあるかもしれないし。そりゃ、そういうことが無いことのほうが多いのは事実だけど・・・

拍手は、しませんね、つまんないと !  最後の一同礼のときだけはしますけどね、お疲れ様でしたの意味で。

いい芝居観せられたときは止めませんね、芝居終わった瞬間から客電点くまで拍手してます。

たまにそんな芝居に出逢えると嬉しくてしょうがありません、最近ではカトケンの『セイムタイム・ネクストイヤー』とカプセル兵団の『アルケミスト』でしたね。

でもそれも、最近の小劇場は身内のお客様が多いみたいなので、あまりあてになりませんけど。^_^;

だからアンケート ! 僕は自分の関係した芝居でアンケートもらうと嬉しいから、たいてい書いてくるようにしています。

三度観た芝居で、行くたびにアンケートに書いたことが反映されてたときは嬉しかったと同時に、その演出家の頭の柔軟さと、向上心に敬意を表しましたね。

良いと思ったことは直ぐに自分のものとして取り入れる、僕もそうありたいと思って、アンケートには必ず目を通すようにしています。

僕たち役者は立ち止まったらそれで終わりです。 そして演出家も常に作品や台本と闘っていてほしいのです。

小劇場では作・演出の作品が増えてきています、と言うよりほとんどの劇団が主宰者の作・演出です。

だから悪いと言うのではありません、ただ、その弊害が怖い !

一個の作家として戯曲を書き、一人の演出家としてその台本と向き合うということをせずに、自分の思いつきを自分が演出し易いように台本にして、自分がこの台本を一番理解しているという思い込みの上で、観客のことを忘れて芝居を作られるのが一番困るのです。

僕は演出家は観客の代表だと思っているのです、そして演出家にはそのことを決して忘れてほしくないのです。

これは別に観客の目ばかりを気にしろとか、観客におもねろとか言っているのではありません。

観客が観たいもの・感じたいものをしっかりと把握した上で、役者達からそれを引っ張り出して芝居を創っていく、それこそが演出家の仕事であり、その劇団がその芝居を通して観客に伝えたいことを感じさせていく基本だと思っているのです。

異論があるかもしれません、反論があるかも知れません、その場合は掲載希望として左のポストにメールをどうぞ!>^_^<

お待ちしています。(だって掲示板更新できないんだモーン!())

 

この劇団、11月に違う作品を再演するそうです、その作品を観て誹謗中傷にあたらないもの(自分では良い芝居を作っていただくための批評であって、全ての文章があたらないと思っていますが・・・)が書けたときには実名報道(^o^)させていただきます。

また、今回の文章でも誹謗中傷にあたるとお思いの方は、同じく掲載希望として左のポストへお願いいたします。

他の方のご意見も伺った上で削除すべきかどうか判断したいと思いますので。(^.^)

 

 

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